オルカンFIREの美学

オルカンでFIREを目指している中年男性のおはなし

釣り名人

Mさんが復帰した。


タネの件、チームのみんなで盛り上がってしまっていたので、会うなり「たいへんだったねー、まだ発芽してないよ」と言ってしまいMさんはポカンとしていたが、いきさつを聞いてカラカラ笑った後に、中身を見せてくれた。


フタを開けてみればたいしたことはない、なんてことはよくあるが、文字どおりフタを開けて見せてくれたそれは、何のことはない普通のインスタントコーヒーだった。まあそりゃそうだ。


「種」と書いていたのは、もともとそのビンを「チアシード入れ」にしていたからだった。そういえば少し前に流行っていたっけ。


そんなこんなで悩みの種は解消し、仕事も平常運転に戻った。めでたしめでたしだ。


しばらくして、給湯室の共用冷蔵庫を開けたら、今度はMさんのペットボトルに「ただの水道水」というふせん紙が貼られていた。わたしみたいなのが妄想を膨らませないよう気を使ってくれたのだろう。


ところがデスクに戻る道すがら、Mさんが別の同僚から呼び止められていた。「ちょっとMさん、ただの水道水って、ほんとにただの水道水なの?」だって。いろんな引っ掛かり方をする人がいるものだ。



本日の総資産額:45,267,294円